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亡き姉妹のおもかげ Sr.木村

 

Sr.木村幸子 マリア・テレジア

帰天年月日

2018年9月20日

場所

東京都

修道生活

55年間の修道生活

略伝

 Sr.木村幸子は、当時、日本統治下にあった台湾の台東庁で
5人兄弟姉妹の次女として誕生し、愛情を豊かな温かい家庭の中で
幼少期を過ごしました。

 しかし、戦時中は台湾での避難生活が続き、戦争終結後、一家で日本に引き上げました。
 東京のアメリカ人家庭に働いていた頃、後にサレジアン・シスターとなった友人に誘われて下井草教会でサレジオ会員に出会ったことがきっかけで受洗し、
サレジアン・シスターズの道へと導かれました。

 立願後は、養護施設の子どもたちやシスター志願の中高生のアシステンテ、と2006年に療養生活に入るときまで、文字通り生涯かけて子どもたちのために
できる奉仕を続けてきました。

 Sr.木村については皆が「人と人をつなぐ人、より助けを必要としている人に寄り添う人だった」と評し、彼女の母親のような温かさについて思い出を語っています。

 高齢になっても星美ホームの同窓生のためには、夜中でも相手をし、付き添い、幼児のところに行って手伝っていました。
 子どもたちのために隠れて行っていた犠牲、貧しい生き方に模範を見たと証言している後輩の姉妹も多くいます。

 2011年頃から少しずつ体力も弱まり、様々な病を負うようになりました。
誰をも除外せず、どんな子供たちにも愛と喜びを与えつくし、施設での生活にあっても訪れる人に「静かに、穏やかに、ほっとさせられる」雰囲気を最期まで周囲に与え続けたSr.木村は、9月20日の未明、静かに息を引き取りました。